四十代、広島在住の女性の方。
三年前に突如、【眼瞼下垂(がんけんかすい)】を発症され、
病院の診断では、原因は「ストレスによるものだろう」とのことでした。
この主な症状は
「目を開けているのが辛い」
「目が自然に閉じてしまう」
「目が乾く(なのでドライアイと誤診されることも)」
であり、
この症状が原因でこの方は運転中に突然目が閉じてしまい、交通事故を起こしてしまったことが二度あったのことです。
このように運転もできないほど日常生活に大きな支障を来すので、
仕事ができなくなったり、精神的にも辛い状態に追い込まれている人も少なくありません。
この厄介な症状、多くの場合「原因不明」とされ、「根本的な治療法はない」とされています。
対症療法としては注射・手術・薬物療法などがあり、この方は注射を受けたとのこと。
この注射は「ボツリヌス療法」と言って、ごく微量の「ボツリヌストキシン(ボツリヌス毒素)」を注射し、目をつむる力を弱めるという治療法です。
改善率は高いですが、効果が数ヶ月しか持続しないと言われており、打ちすぎるとまぶたが開かなくなり盲目同然になってしまうこともあるといわれる療法です。
結局この注射でも改善しなかったので、やめたとのこと。
数年来のお辛い思いが、表情やお話の口調でこちらに十分すぎるほど伝わってきましたので、
なんとかお役に立てるよう願いながら60分施術を致しました。
「脳には異常がない」ということで、ここでは以下の筋肉に注目します。
◆「首の筋肉」=【胸鎖乳突筋】
この筋肉は色々な症状を引き起こす厄介な症状ですが、
ここは「眼球を取り巻く筋肉」=【眼輪筋(目の開閉を司る)】に痙攣を送り、眼瞼に痙攣を引き起こすことがあります。
それ以外にも「眼瞼けいれん」「視点が定まらず字が読めない」などの症状も引き起こすこともあります。
ここを十分に時間を取って処置いたしました。手で掴めるほどの大きさの【胸鎖乳突筋】ですが、かなり筋張って硬くなられておりました。
この方はこの筋肉だけでなく、首・肩全てがとても硬くなられておりましたので、全体も入念に処置。
術後、
“目を開けていられるのが楽になった・・!”
とのこと。
もちろん今回の一回で完治というわけではありませんので、
その後三週間に一度のペースで、四回ほど60分施術をさせていただきました。
そして最後の施術より四ヶ月ほど経過後、またお越しになられました。
間が空いたので症状の経過が気になっていたところでしたが、
“あれからまぶたがさらに楽になり、その状態は続いている・・!”
とのことでした。
お役に立てられて何よりでした・・!