30代、女性のクライアント様。
メインの症状は「右腕の痛み」と「腰痛」で、初回はそれに対応する施術をさせていただきました。
「腰痛」に関しては、おかげでだいぶ調子が良くなったとのことですが、
日常の生活上、腕をかなり酷使されている日々を送られている方ですので、
残るは「右腕の痛み」を完治の状態まで改善することでした。
それが今回、その根治状態まで到達することができました。
「腕の痛み」といいましたがもう少し場所を分かりやすく言うと、
「力こぶのできる筋肉の外側」あるいは「アメフトで肩パットを当てる所」といいましょうか。
どちらかというと肩に近い腕の部分です。
ここはいわゆる「上腕」と言われる部分です。
「上腕の痛み」の原因は筋肉的には、
などがあげられます。
いずれも痛い腕の場所とは一見何の関係も無いように思える箇所です。
場所的に考えたら、原因は「力こぶの筋肉=【三角筋】」と考えられがちですが、
実は原因はそこではなく、先ほど挙げた箇所に潜んでいるケースが、圧倒的に多いです。
今回も上記の原因全てにアプローチしましたが、
「肩甲骨の筋肉=【棘下筋】」上のある一点を押さえた時に、クライアント様が
あ!そこ・・そこです・・!
そこに原因がある気がします・・!
と声をあげました。
押さえた場所だけでなく腕全体にもかなり響いたようです。
実施したのは120分の全体施術でしたが、明らかにここだけの反応が突出して強かったです。
術後、
腕の痛みがなくなっている・・!
とのことでした。
以上が実際の症例でしたが、以下に補足を。
このように施術中、
「あ!そこそこ!」
と言われる反応を示したクライアント様は、
その場所がまず間違いなく症状の原因である場合が圧倒的に多いです。
この「あ、そこ!」というポイントは、
東洋医学の「ツボ(経絡指圧)理論」で言うところの
といいます。
中国語で「阿」とは「あ〜!」という感嘆語、「是」とは「ここ」とか「そこ」とかいう意味です。
ですので【阿是穴】とは【「あ〜!そこだ!」(という)ツボ】になります。
そのまんまですね(笑)
また別の言い方では、
といい、
【そこを押すと天が呼応し、かなりの改善効果をもたらすツボ】
というほどの意味になります。
こういった【阿是穴】【天応穴】こそが、中医学からみた症状改善の最重要ポイントなのですが、
これは個人に固有のツボになりますので、人それぞれその場所が違ってきます
(同じ人でもその日によって場所が異なります)。
ですのでここを身体全体から探り当てようとすると、
それこそ何十年という「血の努力」と「持って生まれた天性の感覚」が必要になってきます。
しかしそういった膨大な労力によることなく、そのポイントを予測できる理論があります。
それが西洋医学の【トリガーポイント理論】です。
冒頭に示しましたように、「上腕の痛みは首・肩・肩甲骨の筋肉に原因がある」と述べました。
これが【トリガーポイント理論】より導き出された考えです。
もしこの考えを知らずに、「腕の痛みを改善するポイント」=【阿是穴】【天応穴】を身体全体から探ろうとしても、
一般の方には探り当てることは不可能に近いでしょう。
まずもって、「上腕の痛みの原因が背中の肩甲骨である」とは、にわかには思いつかないですから。
こうして「原因が潜んでいるゾーンの絞込み」が事前にできるからこそ、「ポイントを探り当てること」ができるわけです。
そしてその絞りこんだゾーンに、
リフレパシー整体によるアプローチをかけることによって、
【阿是(天応)穴】を比較的容易に見出すことができるのです。
西洋のクリニカルマッサージのような「ストローク(こするような手を動かすやり方)」では、このようなツボを見出すことはまず不可能です。
こういったアプローチ法に関してはまた別に述べる機会があろうかと思います。
以上、補足が長くなりましたが、要は
- 西洋医学理論=トリガーポイント理論
- 東洋医学=経絡指圧理論
それぞれの理論で導き出されたポイントが見事に一致し、
そしてそのポイントが正に症状の原因である、というケースが山のようにあるということです。
ただ個人の経験や感性だけに頼る手技法ではなく(もちろんこれらを全否定するものではありません)、
【トリガーポイント理論】をまず知ることで一般の方でも、
「どこに行っても良くならない症状」の改善が、「努力すれば誰にでも」可能になるのです。
「トリガーポイント理論を熟知する<リフレパシー整体>の使い手」=【トリガーポイント・ドクター】は、
全国でも10指に満たない少数ですが、
この先その数が少しずつ増えていくように、
「リフレパシー整体」だからこそ改善できる症例を、
このブログで順次発信していきます。