本日ご紹介にて、初めてのクライアント様がお越しになられました。
70代、女性の方です。
右股関節の外側が痛く、手術を強くすすめられているとのこと。
左は既に三年前に人工股関節を入れており、今また「右」となると・・、ということでかなり悩まれておられました。
朝起きた時が一番辛く、何かにつかまらないとまともに歩けないほど痛みとこわばりが強く感じる、とのことです。
後は左の腰から背中にかけて痛みがあり、「脊柱管狭窄症」と診断されたとのこと。
こういった股関節の外側が痛い場合、メインの原因となるのは腰・殿部の各筋肉であり、
各々強く反応するところ・あまり反応しなかったところそれぞれありましたが、
この方が今回特に激しく反応されたのは、「腹筋奥の筋肉(=腸腰筋)」でした。
(※小腰筋+大腰筋+腸骨筋=腸腰筋です)
ここに自覚のない強いコリ(=トリガーポイント)ができると影響は非常に大きく、
だけでなく、
などの症状まで引き起こします(特にこの後者三つの症状、今回のクライアント様に全てあてはまっています・・!)。
いずれもお腹奥にある場所からは想像もつかない症状です。
ここにアプローチすると、「あー!」と声をあげられ、
(押されると)つれるような感じがしたり、そこの筋力が無いのを実感する・・!
と言われました。
股関節に痛みがある右側の方が、左側より圧倒的に反応が強く、
左側を押さえられても、ほとんど右側に響く・・!
とのことでした。
聞けば一か月前に病院で腰痛の診断を受けた際、
とにかく腹筋を鍛えるように・・!
とアドバイスを受け、
今CMでひどく有名な腹筋マシンで熱心に腹筋運動をした結果、
逆に悪化してしまった・・!
とのこと。
「腹筋を鍛えて背骨にかかる負担をそこで支えることで、腰痛を軽減する」という考えももちろん存在するのですが、
「筋肉の強いコリ(=トリガーポイント)から痛みが引き起こされる」
という考えから申しますと、
腹筋運動という筋肉に高負荷の反復運動をするという動作自体、
コリが活性化され痛みをさらに悪化する原因となりますので、あまりお勧めはできません。
(もちろん先の「体重を支える」という意味では、腹筋運動は全く無駄とは言えないのですが、
先にご紹介した腸腰筋にもろに負担がかかるので、痛みを悪化させるリスクがあまりに大きいです)
ですので、痛みを改善するためには「鍛える」のではなく「緩める」ということが最優先になります。
しかしこの原因の筋肉を緩める際の体感を、通常クライアント様は“効く!”とか“響く!”といった表現をされるのですが、
“つれる!”“筋力の無さを実感する!”といった表現を聞いたのは初めてでした。
「いったいどんな体感を味わっておられるのだろうか・・・」
と思いながら、アプローチ完了。
120分の「体内浄化プログラム」終了後、
足を動かすだけでも痛かったのが、さっき階段を下りた時(※私の施術部屋は2Fにあります)でも痛くなく、身体がとても楽です・・!!
と言われました。
「右股関節外側痛」「左腰背部痛」とも大幅に改善されたようです。
先ほどクローズUPした「腹筋奥の筋肉=腸腰筋」は、
今回の「股関節外側」ではなく本来は「股関節内側(=鼠蹊部)」の痛みの原因となる筋肉なのですが、
ここは先にも示したように腰や背中にも痛みを送り、
さらに図でも分かるように股関節をまたいでいる筋肉なので、
ここの硬さが股関節の外側にも影響を及ぼし、痛みの原因の一つとなったことは十分考えられます。
もちろん原因はここだけでなく、
- 臀部の筋肉
- 膝関節と足首のこわばり
からも原因が複合的にきているものと思われました。
改善までにもう少し回数がかかるかと思っておりましたが、一度にこれだけ改善を体感されたのは嬉しいですし、
手術しないでもすむかも・・!!
という希望を持てていただけたことは何よりです。
このように手術をせずとも、軟骨がすり減っていても、痛みを軽減することは可能なのです。
その希望を一人でも多くの方にお持ちいただけるよう、今後も邁進します・・!