30代、横浜在住の女性の方。
首・肩・腰・腕・足と、身体のあらゆる箇所の痛みやしびれで悩んでおられていました。
それに加えて、「PTSD」&「レストレスレッグ(=むずむず脚症候群:絶えず足を動かさずにはいられない症状)」にも悩まれている方でした。
PTSDに関連して、パニック障害や仮性うつなどの精神的な症状に対する整体アプローチ法をご説明します。
精神的な症状と聞くと原因は脳をイメージしがちですが、実は意外と原因として多いのが、
この筋肉、下の写真をご覧いただくと分かるように、非常に広く痛みを送ります(ピンク色の範囲)。
かなり「響く」筋肉でもあり、ここに持続圧を加えるとクライアントさんは大抵、
「腕に来るー!」
「肩甲骨に来るー!」
と言われます(ピンク色の痛みのパターンと重なりますね)。
またこの筋肉のすぐ近くを、
【心拍数を抑える神経(=迷走神経)】
【腕へと伸びていく神経の束(=腕神経叢)】
が通るため、この筋肉が緊張すると、
ある時は「心臓の痛み」を起こし、「狭心症」と誤診され、
またある時は「腕のしびれ」を起こし、「胸郭出口症候群(<胸郭出口>=胸~首にある、血管と神経が通っている空間)が狭くなってしまう症状)」
と誤診されることがあります。
(この筋肉は肋骨に付いています。そのためこの筋肉が硬くなり縮むと、それによって肋骨が引き上がってしまい<胸郭出口>が狭くなるのです。
狭くなった出口を広くするため、手術で肋骨を切り取ってしまう処置をする病院もあるそうです(!))。
また、先にこの斜角筋のすぐ近くを【心拍数を抑える神経(=迷走神経)】が通るとご説明いたしました。
この神経は 「リラックス系の神経システム(=【副交感神経】)」ですので、
この首の筋肉(=斜角筋)が縮んでこの神経を圧迫することで、パニック障害やうつなどの精神疾患を引き起こす場合があるのです。
あちこち専門用語が出て申し訳なかったのですが、要は・・・
「【腕のしびれ】【心臓の痛み】【肩甲骨の痛み】【精神疾患(重度は除く)】は首のコリからきている可能性が大・・!」
ということです。
以上、説明が長くなってしまいました。このクライアントさんへのアプローチですが、通常の施術のようにはいきませんでした。
この方のPTSDは、男性が原因によるものでしたので・・・。
長文になるので実際のアプローチは、後編に続きます。